歯の外傷について

こんにちは。ただこし歯科クリニックの三島です。今回は、歯の外傷についてお話ししたいと思います。

人間は二足歩行している関係から、転倒した際に顔面を損傷しやすくなっています。転倒受傷は成人よりは小さなお子さんが起こすことが多く、歯の受傷も、歯が割れるよりは脱臼して抜けてしまう傾向にあります。抜けた歯は保存液、もしくは牛乳に入れて医療機関に持ってきて頂くことを推奨していますが、これは脱臼した歯の周りに付いている歯根膜という組織を保護するためです。歯根膜が十分残っており、かつ乾燥していない状態であれば、脱臼した歯を元の場所に戻し、固定することによって戻せる可能性があります(変色したり、神経の処置が必要になったりはします)。逆に、地面に落ちたから綺麗にしようと、歯の周りをテイッシュなどで拭き取ったりした場合には、歯根膜も除去されてしまうため、戻せる可能性は低くなります。また、保存状態が良いからと言って、必ず戻せるわけではありません。

歯の外傷では同時に顔面を打っていることが多く、頭部外傷の有無の確認が最優先されます。歯も重要ですが、頭はもっと重要ですので、まずは焦らず大学病院等を受診しましょう。

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