睡眠時無呼吸症候群とは?

何らかの影響で睡眠中の呼吸が妨げられている状態です。一時的ですが睡眠中に無呼吸になることで睡眠に悪影響を及ぼすだけでなく、体全体への負担も大きく非常にこわい病気です。

睡眠時無呼吸症候群の症状は?

睡眠時無呼吸症候群の症状としては、

  • いびき

  • 常に疲労感やだるさ

  • 寝ている時の無呼吸

  • 起床時の頭痛

  • 目が覚める

  • 夜間の頻尿

  • 日中の眠気

心当たりはありませんか?

などがあげられます。

睡眠時無呼吸症候群の原因は?

原因は様々です

喉や上気道が狭くなり、空気が通る十分なスペースがなくなることにより呼吸が止まってしまうのが原因です。
肥満により喉の周囲に脂肪がついて気道を狭めるため肥満の人はそうでない人と比較して発症リスクが3倍あるともいわれています。また、顎が小さい人は無呼吸を発症しやすいと言われています。日本人は欧米と比較して細身の人が多いですが、顎が小さいため無呼吸の患者さんも多いと言われています。加齢によっても無呼吸の割合が増えます。
男性は生活習慣病の発症が増える時期に多いですが、女性の場合は更年期以降に発症する場合があります。閉経後は閉経前と比較して発症率が3倍になるという報告もあります。このように、睡眠時無呼吸症候群の原因は様々あります。

睡眠時無呼吸症候群の割合は?

400〜500万人以上

日本呼吸器学会によると成人男性の約3〜7%、女性の約2〜5%にみられるそうです。
睡眠時無呼吸症候群と診断されていない患者さんを合わせると潜在的に400~500万人以上いるとも言われています。

睡眠時無呼吸症候群のリスクとは?

  • 健常者より交通事故発生率が高い
    居眠り運転による交通事故は健常者の7倍も高いという報告があります。
  • 高血圧、高脂血症、糖尿病、心疾患、脳卒中の発症のリスクが上がる
    薬が効かない高血圧の方が睡眠時無呼吸症候群を合併している確率は約80%であるとも言われています。
    また、糖尿病、心疾患、脳卒中の発症率も健常者(無呼吸ではない人)より約3倍も高いという報告もあります。
  • 重症の場合、8年後の生存率が約60%まで低下する
    (つまり約40%が8年以内に亡くなる)
    軽症の睡眠時無呼吸症候群の場合でも生存率が低下するという報告があります。
  • 睡眠障害全体の経済的損失は3.4兆円とも言われている
    睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害により日中の眠気や倦怠感を引き起こし、その結果、仕事効率は大幅に低下、ミスや居眠りから交通事故や労働災害などの問題に発展する可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群には2つのタイプがあります。

睡眠時無呼吸症候群は、以下の2つのタイプがあります。

  • *
    閉塞性
    睡眠時無呼吸症候群
    空気の通り道である喉や上気道が狭くなり空気が通る十分なスペースがなくなり呼吸が止まってしまうことが原因で生じます。医科と連携して歯科で対応できるのはこちらのタイプです。
  • *
    中枢性
    睡眠時無呼吸症候群
    脳の呼吸中枢に異常があり、呼吸が一時的に停止する状態のため歯科での対応範囲を超えています。
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検査方法は?

睡眠時無呼吸症候群の診断は循環器内科や耳鼻科など医科でしかできません。
歯科で対応する場合、医科と連携して行っていきます。

問診を行った後、睡眠検査装置を用いて診断を行います。装置を用いた検査には以下の2種類あります。

自宅でできる簡易検査 または 病院に宿泊するPSG検査
どちらの検査を受けるかはお医者さんの判断になります。
上記の検査で無呼吸・低呼吸指数(AHI)が1時間あたり5回以上の場合は睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
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治療方法は?

治療方法は医科的なアプローチと歯科的なアプローチがあります。

1.医科的なアプローチ

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  • 生活習慣の改善
    ダイエット、運動療法、アルコール制限など
  • 睡眠衛生指導・睡眠習慣の改善

  • CPAP
    (シーパップ:Continuous Positive Airway Pressure)
    持続陽圧呼吸療法といい、睡眠中に鼻マスクを装着し呼吸に合わせて空気を送り込むことで無呼吸を防止する治療法です。睡眠時無呼吸症候群の治療の第一選択となっています。
  • 耳鼻科的外科処置
    手術を行い狭くなっている上気道を広げる治療法です。術後の後戻りなど予後(治療結果)の予測が難しいことから、現在は治療の第一選択というよりは、CPAP等のコンプライアンスが得られない場合に適応となっています。

2.歯科的アプローチ

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  • 小児歯科矯正
    (マイオブレースなど)
    睡眠時無呼吸症候群は顎が小さい(成長不全・劣成長)ことも原因となるため、小児期に顎の成長を促し、将来の顎の劣成長を抑制する治療です。成人では完治が困難な睡眠時無呼吸症候群に罹患しないために、小児期から行うことは有用です。
  • 口腔内装置(オーエー:Oral Appliance)
    オーラスアプライアンスとも呼ばれ、上下の歯にマウスピースを装着する治療法です。
    睡眠中に下顎が下がり気道が狭くなることで無呼吸となるため、下顎を前方に牽引・保持することにより気道の面積を拡大し睡眠時の呼吸をスムーズに行えるようにする装置です。装置の種類としては上下のマウスピースが一体となったタイプと分離したタイプがあり、保険診療、保険外診療それぞれあります。
    保険診療で装置を作製する場合、必ず医科での診断が必要です。
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