酸蝕症について

 

みなさんこんにちは。可児市、多治見市、土岐市、八百津町から近い御嵩町の歯科医院ただこし歯科クリニックの上野です。

 

今回は酸蝕症についてお話しします。

酸蝕症とは酸の作用により歯質が表在性に脱灰されることで発症します。

過去には職業的なものが原因となり、塩酸、硝酸などの強い無機酸を取り扱う仕事をしている人の歯に多く見られました。現在では働く環境が改善されたことにより、職業的なものが原因で酸蝕症が起きることはほとんどなくなりました。

最近では酸性のスポーツ飲料や健康飲料、食品、あるいは酸性食品の頻回摂取によるものと思われる酸蝕症が増えてきています。

また稀ではありますが、妊娠やストレスによる嘔吐の繰り返しにより起こることもあります。

職業的な原因の場合、患部は酸に触れやすい前歯部、特に下顎前歯部唇側の切縁より1/3に見られます。

酸性飲料によるものでは上下顎前歯部の唇側に、酸性食品によるものでは歯頸部に生じやすいです。

初期の段階では歯の表面が白濁を起こします。

進行はゆっくりで、酸の影響がなくなると進行も停止します。

欠損がなく環境を整えてあげることで再石灰化します。

酸の影響を受け続けると歯の表面が欠損していってしまいます。

また酸の影響を受けると歯の摩耗が早くなり、その部分に金属の詰め物がある場合はその金属の詰め物が浮いたように見えることもあります。

処置としては、酸の影響をなくしてあげることです。

健康のためにと酸性の強い酢などの食品を摂取している方もいるかとは思いますが、過度な健康法では逆に体に悪い結果になってしまうことがあるのです。

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